「要配慮者」とは?災害時、サポートが必要な方にどんなことができる?
避難所には、さまざまな人が集まります。
なかには高齢者、視覚や聴覚、肢体が不自由な方、外国人など避難時にサポートが必要な「要配慮者」も。
自分の身の周りにいる要配慮者を把握し、正しい対応方法を知っておくことで、いざというときに迷ったり悩んだりせず、スムーズにサポートできるはずです。
知っておきたい要配慮者のサポート方法
高齢者の方へ
援助が必要なときは、できるだけ複数人で対応し、急を要するときは、おぶったり担架を使って安全な場所に移動するようにしましょう。
肢体が不自由な方へ
気軽に声を掛け、1人で援助が困難なときは周囲に協力を求めましょう。
車椅子の場合、階段では3~4人で援助します。上がるときは前向きに、下がるときは後ろ向きに進むようにしてください。
耳が不自由な方へ
筆談は要点を分かりやすく、手のひらに指先で文字を書く方法も良いでしょう。
話をするときは、顔をまっすぐ向け、口を大きく開けてゆっくりと話します。
目が不自由な方へ
杖(白杖/はくじょう)を持たない側の前に立ち、肘の上を握ってもらい歩きましょう。
方向や目の前の位置などは、時計の文字盤の位置を想定して伝えます。
盲導犬ユーザーは、盲導犬が一緒に過ごせることや、盲導犬の排泄場所にも配慮します。
外国人の方へ
身振り手振りで話しかけ、孤立させないようにします。
「やさしい日本語」を使うことも大切。例えば「避難してください」ではなく「にげてください」など、できるだけ分かりやすい日本語で話しかけましょう。
トイレ誘導方法
目の不自由な方などにトイレへの誘導を頼まれたら、入口までではなく個室まで案内して、使い方や便器の向き、トイレットペーパーの位置など中の様子を伝えてください。
サポートが必要な方に、どんなことができるのか…あなたの協力が命を救うかもしれません。
まずは気軽に声を掛けることからはじめましょう。
09
「こころのケア」
被災者に接するポイント
災害に見舞われた被災者は大きなストレスを受けます。特別なことをする必要はありません。「何かしてあげたい」「声を掛けようかな」と思ったら、躊躇せず行動してみてください。
08
恐ろしい
「エコノミークラス症候群」
避難生活は「エコノミークラス症候群」の危険性が高まる状況にあります。過去の災害でも多発したエコノミークラス症候群。正しい方法で防げるということを覚えておきましょう。
07
自分たちは
自分たちで守る(共助)
ご近所とお付き合い、していますか?日常生活が奪われる大規模災害の現場では、ご近所との支え合いがとても重要。普段からコミュニケーションを取っておくことが大切なのです。
06
自分の命は
自分で守る(自助)
災害時、被害を最小限に抑えるために重要となる「自助」。いつ起こるか分からない災害に備え、自分でできることがあります。後悔しないためにも万全の準備をしておきましょう。
05
応急手当のキホン
「直接圧迫止血法」
災害時は、すぐに医師に診てもらえないという状況が当たり前に発生します。だからこそ、一人一人が応急手当の方法を知っておくことがとても重要。被害の抑制につながるはずです。
04
知っておきたい「正常性&
同調性バイアス」
「正常性バイアス」「同調性バイアス」を知っていますか?平時は心を守る二つのこころの働きですが、避難を遅らせてしまうことも。あらかじめ知っておくことが逃げ遅れを防ぎます。
03
災害時の「安否確認」や
「情報収集」
災害時、親しい人の安否が確認できないことは精神的負担に。安否確認手段の用意が重要です。安否確認手段を持つ人とそうでない人では明暗を分けることとなるでしょう。
02
大地震発生…むやみに
移動を開始しないで!
もし外出中に大地震が発生したら…むやみに移動を開始するのは危険。自分を危険にさらすだけでなく、“救えるはずの命が救えない”という事態を招いてしまうかもしれません。
01
「首都直下地震」の
被害想定について
今後30年以内に70%の確率で発生するとされる「首都直下地震」。その被害想定を考えると、防災知識を高め、正しく備えることが差し迫った課題であると認識できるはずです。