知っておきたい!避難の妨げになる「正常性バイアス」と「同調性バイアス」
災害時に働く心理、「正常性バイアス」と「同調性バイアス」を知っていますか?
平時の時は心を守ってくれるふたつのこころの働きですが、避難を遅らせてしまう大きな危険をはらみます。
わずか数分の避難の遅れが命にかかわる大規模災害。あらかじめ知識を持って正しい行動を取ることが、あなたと周囲を救うはずです。
知っておきたい「正常性バイアス」
過去の先入観などから自分に危険が迫っているにもかかわらず、それを危険な状況と認識できないのは「正常性バイアス」が働くから。
「正常性バイアス」によって、例えば非常ベルが鳴っていても「点検だろう」「煙が出ていないから大丈夫」などと思い込んでしまい、危険と認識できません。
この「正常性バイアス」は、異常なことが起こったときに「大したことではない」と落ち着こうとする、いわゆる心の安定機能。
日常生活では不安や心配を減らしてくれる役割を持ちますが、災害発生時には避難を遅らせる原因になってしまいます。
知っておきたい「同調性バイアス」
「みんなが逃げていないから大丈夫だろう」…このように周囲の人の行動に合わせてしまうのは「同調性バイアス」が働くから。
「同調性バイアス」は、集団の中にいるとつい周囲の人と同じ行動をとってしまう心理。
日常生活においては協調性につながる心理です。
しかし、災害発生時に周囲がどんな行動をしているか様子をうかがっている間に避難を遅らせる危険性も。
反対に、率先して避難する人がいれば、より多くの人を避難に導けるということです。
災害時に働くこのふたつの心理を知り、普段から意識を高めておくことが、逃げ遅れを防ぎ、防災・減災につながります。
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避難所における
「要配慮者」の対応
避難所には高齢者、視覚や聴覚、肢体が不自由な方、外国人などサポートが必要な方も。自分の身の周りにいる要配慮者を把握し、サポート方法を知っておくことはとても大切です。
09
「こころのケア」
被災者に接するポイント
災害に見舞われた被災者は大きなストレスを受けます。特別なことをする必要はありません。「何かしてあげたい」「声を掛けようかな」と思ったら、躊躇せず行動してみてください。
08
恐ろしい
「エコノミークラス症候群」
避難生活は「エコノミークラス症候群」の危険性が高まる状況にあります。過去の災害でも多発したエコノミークラス症候群。正しい方法で防げるということを覚えておきましょう。
07
自分たちは
自分たちで守る(共助)
ご近所とお付き合い、していますか?日常生活が奪われる大規模災害の現場では、ご近所との支え合いがとても重要。普段からコミュニケーションを取っておくことが大切なのです。
06
自分の命は
自分で守る(自助)
災害時、被害を最小限に抑えるために重要となる「自助」。いつ起こるか分からない災害に備え、自分でできることがあります。後悔しないためにも万全の準備をしておきましょう。
05
応急手当のキホン
「直接圧迫止血法」
災害時は、すぐに医師に診てもらえないという状況が当たり前に発生します。だからこそ、一人一人が応急手当の方法を知っておくことがとても重要。被害の抑制につながるはずです。
03
災害時の「安否確認」や
「情報収集」
災害時、親しい人の安否が確認できないことは精神的負担に。安否確認手段の用意が重要です。安否確認手段を持つ人とそうでない人では明暗を分けることとなるでしょう。
02
大地震発生…むやみに
移動を開始しないで!
もし外出中に大地震が発生したら…むやみに移動を開始するのは危険。自分を危険にさらすだけでなく、“救えるはずの命が救えない”という事態を招いてしまうかもしれません。
01
「首都直下地震」の
被害想定について
今後30年以内に70%の確率で発生するとされる「首都直下地震」。その被害想定を考えると、防災知識を高め、正しく備えることが差し迫った課題であると認識できるはずです。