外出中に大地震に遭遇したら…むやみに移動を開始しないことが人命救助につながる!
外出中、大地震が発生したらどうしますか?
家族の安否が心配…自宅が倒壊していないか不安…とにかく一度帰宅したい…多くの人はこのように考えるのではないでしょうか。
もちろんその気持ちは分かりますが、むやみに移動を開始することが、二次災害や人命救助の妨げになることを知っておくべきです。
首都直下地震では、約517万人もの帰宅困難者が出ると予想されています。
あなたの安易な行動が、自分を危険にさらすだけでなく、“救えるはずの命が救えない”という事態を招くかもしれないのです。
むやみに移動を開始しない!
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、首都圏各地の交通機関がストップし、多くの帰宅困難者が出ました。
徒歩で帰宅しようとする人々が溢れ、移動手段が制限されることにより道路には大規模な渋滞が発生。大混乱を招いたことを覚えている方もいるはずです。
多くの方が一斉に帰宅しようとすると、大混雑に長時間さらされるだけでなく、「群衆雪崩(集団転倒)に巻き込まれる」「火災や建物からの落下物による死傷」「余震による二次災害」など、被害拡大につながりかねません。
さらに問題となるのが、人命救助の妨げ。警察・消防・自衛隊などの車両の現場到着を遅らせ、人命救助に支障をきたしてしまいます。
あの東日本大震災の失敗を繰り返さないためにも、“むやみに移動を開始しない”ことが非常に重要なのです。
救助のデッドライン「72時間」
災害発生時、人命救助が最優先であることは言うまでもありません。
「人命救助のデッドライン」は72時間(3日間)。
救命・救助活動において、発災後72時間を境にして要救助者の生存率が急激に下がるため、72時間以内の活動がカギとなるのです。
この72時間はむやみに移動を開始せず、職場や一時滞在施設など、近くの安全な場所にとどまってください。
職場においては、一斉帰宅の抑制のため、社員が職場に泊まれるよう最低でも3日分の飲料水や非常食、毛布などを備蓄することも大切です。
一人一人が高い意識を持って行動を。救助を求めている人は、あなたの大切な人かもしれません。
安否確認の手段を複数確保!
人命救助のデッドラインとされる72時間(3日間)はむやみに移動せず、安全な場所にとどまることが重要…でも、家族など大切な人の安否が心配ですよね。
だからこそ、災害時に備えた連絡手段の確認が必要になります。
電話やインターネットを活用した安否確認の手段を複数確保しておきましょう。
【安否確認手段の一例】
- 災害用伝言ダイヤル「171」
- 各通信業者提供の「災害用伝言版サービス」
- SNSに自分の状況を投稿する
- Googleパーソンファインダー(名前のみで登録・検索OK)
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避難所における
「要配慮者」の対応
避難所には高齢者、視覚や聴覚、肢体が不自由な方、外国人などサポートが必要な方も。自分の身の周りにいる要配慮者を把握し、サポート方法を知っておくことはとても大切です。
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「こころのケア」
被災者に接するポイント
災害に見舞われた被災者は大きなストレスを受けます。特別なことをする必要はありません。「何かしてあげたい」「声を掛けようかな」と思ったら、躊躇せず行動してみてください。
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恐ろしい
「エコノミークラス症候群」
避難生活は「エコノミークラス症候群」の危険性が高まる状況にあります。過去の災害でも多発したエコノミークラス症候群。正しい方法で防げるということを覚えておきましょう。
07
自分たちは
自分たちで守る(共助)
ご近所とお付き合い、していますか?日常生活が奪われる大規模災害の現場では、ご近所との支え合いがとても重要。普段からコミュニケーションを取っておくことが大切なのです。
06
自分の命は
自分で守る(自助)
災害時、被害を最小限に抑えるために重要となる「自助」。いつ起こるか分からない災害に備え、自分でできることがあります。後悔しないためにも万全の準備をしておきましょう。
05
応急手当のキホン
「直接圧迫止血法」
災害時は、すぐに医師に診てもらえないという状況が当たり前に発生します。だからこそ、一人一人が応急手当の方法を知っておくことがとても重要。被害の抑制につながるはずです。
04
知っておきたい「正常性&
同調性バイアス」
「正常性バイアス」「同調性バイアス」を知っていますか?平時は心を守る二つのこころの働きですが、避難を遅らせてしまうことも。あらかじめ知っておくことが逃げ遅れを防ぎます。
03
災害時の「安否確認」や
「情報収集」
災害時、親しい人の安否が確認できないことは精神的負担に。安否確認手段の用意が重要です。安否確認手段を持つ人とそうでない人では明暗を分けることとなるでしょう。
01
「首都直下地震」の
被害想定について
今後30年以内に70%の確率で発生するとされる「首都直下地震」。その被害想定を考えると、防災知識を高め、正しく備えることが差し迫った課題であると認識できるはずです。